EUの新旅行規則をめぐり混乱する英国人旅行者

EUの新しいEESとETIASが目前に迫るなか、英国人旅行者は常に最新情報を入手し、警戒を怠らないことが肝要である。

EUの新旅行規則をめぐり混乱する英国人旅行者 featured image

EUが新たな旅行システムの導入を準備するなか、英国人旅行者は混乱に陥っている。さらに、ブレグジット後の変更が人々を油断させている。

ETIASとは?

ETIASとは、European Travel Information and Authorisation System(欧州渡航情報認証システム)の略。これはビザではありません。しかし、渡航前の認証は必須である。

全体として、この制度はビザを必要としない非EU国籍者に適用される。特にイギリス人はこのカテゴリーに入る。そのため、渡航前に申請する必要がある。

米国のESTAシステムと同様に、ETIASはセキュリティと渡航情報をチェックする。さらに、180日以内の90日間の短期滞在を許可する。最終的には、ビザ免除の対象となる旅行者は指紋採取と顔スキャンを受けなければならない。

また、EUやシェンゲン協定加盟国へ渡航する場合、イギリスのパスポートは10年以上前のものであってはならない。一方、帰国時のパスポートの有効期限は3ヶ月以上でなければならない。

ETIASはいつ来るのか?

EUは2026年末までにETIASを開始する予定である。これは、2025年10月に開始される出入国管理システム(EES)に続くものである。

ETIASはヨーロッパ30カ国への入国が義務づけられる。これには、フランス、スペイン、イタリアが含まれる。

18歳から70歳までの旅行者は7ユーロで認可される。一方、子供と高齢者は無料で申請できる。申請は数分以内に処理される見込み。

イギリス人とヨーロッパ人がEESを利用しやすいように、ユーロスターの駅には50台、ユーロスターの駅には100台、ユーロトンネルには100台のキオスクが設置される。特にドーバー港には24のキオスクが設置される。

ETIASの有効期限は3年間、またはパスポートの有効期限が切れるまでのいずれか早い方である。

英国人の間で広がる混乱

スタートから数年経っているにもかかわらず、すでに混乱が広がっている。実際、多くの旅行者はETIASがすでに発効していると思っている。しかし、まだ本番ではない。

イギリス人の混乱の一因は、イギリス独自の新しいシステム、ETA(電子渡航認証)にある。英国のETAとEUのETIASは似ているようだが、目的は異なる。

その一方で、無許可のウェブサイトが乱立し、混乱に拍車をかけている。これらのサイトはETIASの申請を偽っている。そのため、旅行者はまだ存在しないサービスのためにお金を払うことになる。

英国人旅行者を狙う詐欺師

予想通り、詐欺師たちは、このような社会的認識のギャップを利用している。それに応じて、偽のETIASウェブサイトがデータを収集し、偽の料金を請求している。
心配なことに、こうした不正サイトの多くはプロフェッショナルに見える。そのため、疑うことを知らない英国人旅行者が簡単に餌食になってしまう。

中には、検索エンジンの広告を利用して合法的に見せかけるものさえある。そのため、用心深いユーザーをも惑わせる。

ETIASに関する最新情報

ETIAS詐欺を避けるために、英国人旅行者は常に公式かつ認可されたウェブサイトを利用すべきである。さらに、旅行者は申請前に発給スケジュールを再確認する必要がある。

一方、航空会社や旅行代理店は、特にソーシャルメディア上では誤った情報が急速に広まるため、顧客に明確に説明する必要がある。

明確さの必要性

EUの旅行規則が進化するにつれ、各国政府は英国人旅行者に一貫したメッセージを提供しなければならない。これには旅行代理店、航空会社、国境管理が含まれる。

さらに、EESとETIASに関する混乱は、旅行をストレスの多いものにしている。このように、シンプルで正確なガイダンスがあれば、多くの問題が解決するだろう。

写真:Daniel SchludionUnsplash

関連記事