EUの大半の国々が、ポーランドによるグルジアへのビザなし渡航の停止要請を拒否

EU加盟国の大半は、移民問題や民主主義の後退を背景に、グルジアへのビザなし渡航を撤回するというポーランドの提案に反対している。

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グルジアのビザなし渡航終了

ポーランドのドナルド・トゥスク首相は最近、グルジアへのビザなし渡航を停止するようEU諸国に求めた。特に、民主主義の問題と移民の急増を挙げた。

トゥスクの発言は、EUとグルジアの間の数ヶ月にわたる不和に続くものである。その結果、ポーランドはグルジアの最近の行動がEUの原則に反すると考えている。

しかしトゥスクは、グルジアへのビザなし渡航の停止を求めるのは、グルジアの一般市民を対象にしたものではないと強調している。グルジア政府に説明責任を果たさせることが目的なのだ。

とはいえ、この提案を過度に妥協のないものと見る向きも多い。それゆえ、この呼びかけはEU加盟国全体で国民的議論を巻き起こしている。

ビザ免除反対運動

6月12日、パヴェウ・ヘルチンスキ駐グルジアEU大使がこの提案に反論した。具体的には、ほとんどのEU加盟国がこの案に反対していると述べた。

彼は、集団的処罰は罪のないグルジア国民を傷つけるものだと強調した。さらに、現在グルジアの外交パスポート保持者だけが制限に直面していると指摘した。

「私たちは、政府の決定に対して一般の人々に代償を払わせたくない」とヘルチンスキは言った。

その結果、大使の発言は、EUの広範な姿勢を明確にする一助となった。一般的に、ほとんどの国がグルジア国民との関与を維持することを支持している。

グルジアのビザ免除終了

これに先立つ2017年3月28日、グルジアはEUへのビザなしアクセスを獲得した。それ以来、数百万人のグルジア人がシェンゲン圏に旅行している。

しかし、この国の民主化の軌跡は警鐘を鳴らしている。実際、最近成立した外国人諜報員やメディアに関する法律は、大規模な抗議活動を引き起こした。

さらに、EUはすでにグルジア外交官のビザ免除を停止している。

こうした挫折にもかかわらず、グルジアのEU統合に対する国民の支持は依然として強い。全体として、ビザなし渡航は進歩の象徴とみなされている。

ジョージアの反応

グルジア政府はすぐにトゥスクの発言を非難した。特に、イラクリ・コバヒッツェ首相は、グルジア国民に対する「脅迫」であり、不公正であるとした。

さらに、この提案は建設的な対話ではなく、政治的な圧力であると述べた。保守的でポピュリスト的なグルジアのドリーム政党の幹部もこの意見に共鳴し、ポーランドの偏見を非難した。

一方、野党指導者たちは異なる立場をとった。具体的には、グルジア政府が権威主義的なやり方で国を孤立させていると非難した。それでも彼らは、EUに対し、指導者の決定で市民を罰しないよう求めた。

グルジアのEU進出が意味するもの

EUの複雑なシグナルは、グルジアを困難な立場に追い込んでいる。一方では、改革を求める声に直面している。一方では外交的支援を受けている。

重要なのは、EU諸国がビザの発給停止を拒否することで、国民は政治のコストを負担すべきではないというメッセージを発していることだ。

今後、ブリュッセルは対象を絞った措置を検討するかもしれない。これには、政府高官に対する制裁やエリートに対する渡航制限の拡大が含まれる可能性がある。

今のところ、一般のグルジア人は自由に旅行することができる。

結論

ポーランドの強い働きかけにもかかわらず、EUは慎重な姿勢を崩していない。全体として、ほとんどの加盟国はグルジアのビザなし体制を当面維持することを支持している。

この姿勢は長期的な関与を支持するものだ。同時に、トビリシの民主化の挫折に対する焦りの高まりを示唆している。

今後数ヶ月のグルジアの選択が、EU加盟を目指すグルジアの将来を左右するかもしれない。

写真提供 キリル撮影 アンスプラッシュ

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